就活面接で人事は3年後の君を見ている!面接ですれ違いがないようにする、アピールの仕方・ヒアリングの仕方
なんと、1ヶ月近くぶりの更新になりました。
面接や面談をしている中で、本音トークで盛り上がることが多々あります。
果たして面接になっているのかと言われると、ちゃんと面接はしているのですが、学生さんからはそう思われないかもしれません。
中には就活のアドバイス会みたいになってしまうことがあるのですが、学生さんから「僕はそんなにできる気がしないです...」と言われることが多々あります。
要は、大学で勉強はしてきたものの、社会に出る自信なんてないし、自分の知識経験がどこまで活かせるかがわからないという話です。
今回はそれについてまとめてみました。
※前回の「優秀なエンジニアとは何か? なりたい将来像に近づくための会社の選び方」の続きのような内容になります。
新卒社員を即戦力として見ていないという大前提
初めに、当たり前の話ですが案外忘れがちな話を。
大前提として「会社は君を即戦力として見ていない」という事実があります。
例えば、スマートフォンゲームを作る上で、ユーザーが夢中になってしまうようなゲームを1年目で作るのは難しいと思いますし、多くのユーザーがオンライン対戦をするサーバ開発をできるとも思っていません。
(できたらすごくうれしいですよ!!)
以前にスライドでまとめましたが、若いうちの仕事はインプットすることが重要視されます。
そこで徐々に成長し、2〜3年後に活躍してくれていればいいと思っているのです。
図)若手のうちはインプットが大事。
しかし、これは会社側にも問題があり、新卒に戦力性を求めがちなところがあるのも事実です。
また、人事のプレゼンテーションが新卒向けにカスタマイズされていないことも原因としてあると思います。
これらの問題を解決するためにも、会社の考え方を明確にし、新卒向けの内容に噛み砕くことが必要です。
自己分析のループにハマる就職活動
就職活動において、自己分析は非常に重要です。
しかし、いざとなってみて考えをまとめようとすると、「俺はなにをしたいんだ?」「俺の優れているところは何だ?」「そもそも俺って...」と、まるで思春期のような謎のループにハマり始めます。
※これは就職活動に限らず、転職活動においてもドハマリする人が多いです。
こうなってしまう前に、早いうちに自己分析を済ませておくのが一番だったりするのですが、3月に入ってしまうとそうもいかないだろうし、他の会社情報も入り込んでくるため、更に混乱しがちなので、一度シンプルに纏めましょう。
図)好きと嫌い・得意と苦手を考える
極論言うと、「好き」で「得意」であれば、あなたの天職です。
何かあっても、ポジティブに捉え、多少の困難は乗り越える事ができるでしょう。
ですが、注意しないといけないのは、「得意だと思っている」という罠です。
麻雀が好きだけど下手なヤツがいるように、謎のバイアスがかかってしまうのが人の心であり、そういう人は自分が麻雀を得だと思っている節があります。
得意でもないのに好きだと思っているものを選ぶと、いつか嫌になる日が来るでしょう。
その時に待っているのは「嫌い」で「苦手」な仕事です。
誰にでもそういう傾向は少なからずあるので、本音で話してくれる友人は、近くで自分を見てくれている家族、更には研究を支えてくれている先生などに聞いてみるといいです。
意外な点が得意だと思われていたり、苦手だと思われていたりしますよ。
人事担当は、迷いながらの就職活動であることを踏まえたヒアリングをするべき
人事採用担当は、企業の採用窓口という立場もありますが、上記を踏まえた学生と企業(面接官)の緩衝材になる役目を忘れてはいけないと思っています。
少なからず緊張しますし、頭の中はまとまりきっていないことがほとんどです。
会社選びも、わからずにやっていることが多いです。
それなのにも関わらず、ちゃんと考えてきている学生が来ない!っていう話をされても仕方ないのです。
社会に出たことがないんだから、そりゃそうだという話なわけで。
面接では、基本的に「掘り出す」ヒアリングをするべきです。
多少言葉になっていなくても、こちらが手を差し伸べてあげるくらいでいいでしょう。
特に、エンジニアを志望するような学生は、殆どの時間を開発に費やしているわけで、コミュニケーションや自己分析なんて、3月直前にやり始めたか、いまやっている最中のはずです。
学生さんで読んでいただけた人には、「人事は敵じゃない」と覚えてほしいです。
逆に、人事の方には「選ぶ立場じゃない」とも覚えてほしいです。
就職活動・転職活動は、個人の能力を正しく伝え、企業のニーズ(フェーズや規模・風土による)とのマッチングをさせる場です。
ちゃんと準備して、話をして、それで合わなかったら仕方ない。でいいんじゃないかなと思っています。
結局、こういうのは、"運"と"縁"と"タイミング"ですから。
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採用担当者として、絶対にやること・やらないこと
一番最初のブログにも書きましたが、私の経歴は異質です。
就職氷河期の最後の方で理系大学生として就職活動をし、エンジニアからキャリアコンサルタントに転身し、現在は人事として業務に就いています。
立場を変えながら、求職者と採用者の両方を見続けて、気づけは10数年経ってしまいました。
私の就業意欲の根幹は至ってシンプルで、「人に認められたい」というとても見栄っ張りなものなのですが、自分なりに腹落ちして働いています。
行動指針があるので、多少のことは乗り越えられるし、迷うことがあっても基本に立ち返ることができれば、だいたいのことが解決します。
私的な話になりますが、自分なりの人事のあり方についてまとめてみました。
人事として、絶対にやること・やらないこと
簡単に言うと、採用というミッションに対し、本質を見失わないで行動ができるかどうか。に尽きます。
採用は、優秀で将来性のある人材を会社に迎え入れることがミッションです。
ですが、目の前の採用人数目標という数字に追われると、ついつい本質から外れたことをしがちであり、気をつけないといけません。
図:就職先決定において、しっかり検討してもらうことによるメリット
長期的に考えて活躍する人材になってもらうため、そのような人材として採用をするために、私は人事の立場ではありますがキャリアコンサルティングをすることも多々あります。
新卒採用担当という立場でもあり、初めての就職活動において悩みのない学生はいないと思っていますので、これ以上ないくらい悩んで・考えてもらうようにしています。
逆を言うと、求職者の意志を考えずに一方的に口説くとか、競合となっている他社について悪い面を言うとか、本来やるべきことではないでしょう。
人事採用担当としての立場からすると、そこまでやる必要はないのかもしれませんが、入社を決定するにあたり、しっかりと悩んで決断した人材は、馬力があります。
自分で決めたことにプライドを持ち、多少の困難は乗り越える強さに繋がっているからだと私は考えています。
逆に、その場の勢いで決めてしまった場合は、入社後に「もっとちゃんと考えていれば...」であったり、「あの時別の会社を受けていれば...」と悩みがちです。
メリットとデメリットは?
綺麗事のように言いましたが、もちろんメリットだけではありません。
他社に入社する決断をされることも当然のようにあるため、リスクだと言えるでしょう。
ですが、実際に悩んで決めた結論を無理にひっくり返すのも変な話ですし、決断をしたのであれば応援してあげたいと思うのが人の性だと思います。
検討した上で辞退をされるということは、自分の会社にも興味を持ってくれた事があるということでもあり、結果的には残念ではありますが、その人の活躍を心から祈るべきだと私は考えます。
図:辞退をされてしまうリスクはあれど、メリットも多い。
選考が終わってしまえば、後は人と人です。
残念ながら選考で落ちてしまった人もいれば、自分の会社を選んでいただけなかった
場合もありますが、それで気まずくなるのも変な話です。
それはそれ、これはこれということで、お付き合いは続くと思っています。
実際、その後に飲みに行くこともありますし、相談に乗る・乗ってもらうこともあります。
友人や後輩を紹介してもらったことも多々あります。
折角縁あって知り合ったのですから、蟠りなく支えあえれば、お互い気持ちが良いのではないでしょうか。
企業の顔なら、カッコイイ大人であろう。
周知の事実ですが、人事は企業の顔です。
フロントマン、と言われることもある職種です。
であれば、周りから良い印象を持ってもらえるようなカッコイイ大人でありたいと思いながら行動しています。
実際に、私の周りには業界業種関係なしにそのような人が多く、勉強させていただけるのはありがたい限りです。
逆に、器の小さいダセー大人にはなりたくないなというのが本音です。
こんなことを言っておいて、私はまだまだまだまだ道半ばです。
頑張ってカッコイイ大人になりたいと思っておりますので、何かあれば是非直接言ってください。
何気に、360度評価とか好きですし。笑
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ダイレクトリクルーティングは準備が9割! 今はじめないと出遅れるよという話
今の仕事について、もう2年半が経ちました。
縁あって、ダイレクトリクルーティングに非常に理解のある方と繋がりがあり、定期的に飲み会という名のアドバイスをいただいけていること、会社としても新しい施策に理解があることから、早々に行動に起こしてきました。
今年度は、このような形で発表もさせていただき、全国行脚をしています。
おかげさまで、知り合いの人事の方や同僚から「最近はどこに行ったんですか?」と聞かれるようになりました。
よくわからないで、まずは始めた全国行脚
最初は何をしていいかもわからず、内定者や知り合った方々の元へとにかく行ってみるというところからスタートしました。
何の成果もなく帰ってきたこともありますし、自分は何の仕事をしているのかわからなくなったこともあります。
アポイントの取り方や効率的な動き方を考え、ファーストコンタクトで魅力を伝えることの難しさを知り、準備を試行錯誤する日々が続きました。
結果、最初の年は成果もあまりなく、無駄足に終わってしまったことの方が多かったです。
翌年も続けるか...という議論もありましたが、会社の理解もあり今年度も続けて全国を駆けずり回っています。
成果が出始めたのは2年目から
大きく成果が出始めたのは、2年目からでした。
2年目になると、今までの(失敗を含む)ノウハウを活かせるようになり、効率的なアクションを起こし、準備に時間もかからずにカジュアルに飛び出せるようになりました。
1年目に会った、その時はまだ就活生でもない学生が、その時に話したことを覚えていて大きく成長していたり。
後輩を紹介してくれて、今までであれば会うこともなく終わってしまった子と出会うことができたり。
1年前に会った子が周りに話をしてくれていたようで、知名度が上がり、1年目とは比較にならないくらいの手応えを得られるようになったり。
何よりも、全国行脚をすることへのモチベーションが変わりました。
何かしらのアクションがある、もしくは次に繋がる、という自信が得られていきました。
準備期間のかかる採用手法
上記にもあるとおり、ダイレクトリクルーティングは形になるまでかなりの時間がかかります。
単純なノウハウの蓄積だけでなく、それをやっていることの周知や理解者・ファンが着くことで、飛躍的に効果が出ます。
ただ、そのためには一見無駄のように思えることのために、工数を捻出しないといけません。
短期的に考えても、採用シーズンが本格化する半年以上前から行動を起こさないと意味がなく、かなり根気のいる手法です。
準備を効率化し、効果を最大化するための方法を考え続けて、ようやく意味が出てくるという長期的な施策ですが、確実に効果はある。と思っています。
最初のプランニングが重要。効果的な行動のためにひたすら考える。
当たり前になってからではもう遅い
ダイレクトリクルーティングという言葉が出てきて随分経ちますが、就活・転職ナビや人材紹介、イベントなどの採用方法だけでは、もう目標を達成することはもう難しいのでは…と感じている人事の方も多いと思います。
新しい採用手法を!と思っているとして、ダイレクトリクルーティングを検討材料に入れているのであれば、早々に始めないと間に合いません。
もしかすると、就職・転職の方法が変わってしまうかもしれません。
そうなると目も当てられない。。
出遅れた!と感じてから、最低でも2年近くかかる手法を進めるのはなかなか覚悟がいるはずですので、早めのスタートをお勧めします。
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優秀なエンジニアとは何か? なりたい将来像に近づくための会社の選び方
2018年度の就職活動が3月からスタートします。
これから就職活動を始める、既に始めているが迷いが生まれてきているエンジニア志望の学生に向け、今までの経験を元にノウハウをまとめました。
誰もが迷う就職活動
就職活動を始めるにあたり、今年から社会に出ることを意識して今までにない考え方をしないといけなくなります。
様々な学生・エンジニアの卵と会ってきた中で、なかなか答えが出ずに右往左往してしまう人が多いと感じます。
まずは目標を定め、指針として持つところからスタートしてください。
将来どうなっているかなんて、誰もわからない
終身雇用が終わりを告げつつあり、その中で私達の世代は生き抜いていかないといけません。
一つの会社に永続的に所属し続けることができればそれに越したことはありませんが、平均して10年前後に1回は起きる不景気を乗り越えていくためには、自分自身の力をつけることが必要不可欠になってきます。
答えがないだけでなく、その中で現在の売り手市場では選択肢も情報量も多く、迷ってしまうのは致し方ないことです。
ですが、ただ闇雲に行動するのは時間の無駄であり、最適な解にたどり着くことができない可能性もあります。
現段階の考えをまとめ、その上で行動するためにも、今のうちに棚卸しをすることをおすすめします。
今回、本当に伝えたいこと
採用担当という立場ではありますが、エンジニアという「日本の宝」というべき人材が適材適所を叶えることが、結果的に素晴らしい未来を築くと考えています。
面接の中でも、学生にはしっかりと考え・悩み・様々な角度で物事を見た上で、結論を出すように話すように心がけるのが、私のスタンスです。
就職活動のやり方は、私の時と比べて多種多様になりました。
学校の推薦や大手企業・人気企業への就職が、必ずしもその人の答えとは限りません。
また、考え抜いて自分がスタートを切る企業を決めることで、覚悟も生まれ、目標もでき、苦しいときに折れずに耐えることができます。
何事も辛い時があり、それを超えることで成長ができるのは周知の事実ですが、自分自身の特性と将来像に合った仕事であれば、苦労も苦労と感じず、壁にぶつかっても乗り越えるための活力になると思います。
これから、上手くいく人もいれば、いかない人もいるはずです。
私見でのまとめではありますが、何かの参考になれば幸いです。
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ゲーム会社がサーバサイド向けインターンを実施する理由
この度、冬季インターンとハッカソンを実施することになりました。
弊社はゲーム会社ですが、今年度からサーバサイド向けのイベントも積極的に実施しており、参加した学生さん達にも好評を頂いております。
実際に稼働しているゲームの環境からイベントで使用する環境を用意するため、非常に有意義な内容であると同時に、実は結構な工数がかかっています。
サーバサイドエンジニアを目指す学生さん達にもぜひ見ていただきたい内容なので、少々長文になってしまいましたが、お付き合いいただけると幸いです。
▼サーバサイド向け冬季インターン/Next Tech Project
『 Next Tech Project』4days RealWork -BACKEND-/エンジニア/冬季開催
『 Next Tech Project』1day Hackathon -BACKEND-/エンジニア/冬季開催
なぜ、サーバサイド向けインターンをするのか?
一言で言えば、優秀な学生さん達にオンラインゲームのサーバサイドプログラムを体験していただき、これからの成長につなげてもらうため。です。
また、ゲーム開発における必要な技術を知ってもらうことができれば嬉しいなという気持ちもあります。
そもそも、ゲーム会社のインターンやハッカソンでは、「ゲーム自体を作ろう!」というものが非常に多く、サーバサイドに着目したものはあまりないというのが現状です。
実際に学生さん達の話を聞くと、以下のような回答が返ってきます。
- ゲーム会社はクライアントサイド(ゲームアプリ側)のイメージしかない
- サーバサイドで高い技術を必要とするとは思っていなかった
- 他の業界(B2BのIT企業やWEBサービスを提供する企業)の方が技術が高そう
実際はそんなことはなく、クライアントサイドに限らず、サーバサイドでも高い技術を求められます。
もっと言うと、サーバサイドにおいて高い技術を持ち合わせていないと、本当にいいサービスは作ることができないというのが現状です。
この誤解を払拭しなければ!ということで、サーバサイドのインターンを実施することにしています。
オンラインゲームのサーバサイドには、どのような技術が必要とされているのか?
一番必要とされるのは負荷対策・高トラフィック対策になります。
普及率の高くなったスマートフォンにおいて、オンライン要素の強いゲームを提供するということは、ユーザー数も非常に多くなり、負荷も必然的に上がります。
ヒットコンテンツとなると、通常のWEBサービスでは考えられないユーザー数となり、そのトラフィックを捌き切るというのがミッションになります。
弊社のヒットコンテンツで言えば、4人同時接続をした上での共闘プレイをすることになり、共闘プレイの間はネットワークは繋がり続けます。
また、年末年始のイベントを行う際には、アプリのアップデートも頻繁に起きるため、更に負荷が上がることになります。
詳細は割愛しますが、スマートフォン向けのオンラインゲームにおいて、ゲーム種類によるトラフィック発生頻度は大きく異なります。
攻撃・回避をするようなアクションゲームや瞬時の判断が必要なスポーツゲームで協力プレイや対戦プレイをすることになると、爆発的な通信が発生するため、その上での通常運用には、非常に高い技術が必要になるわけです。
※補足をすると、クライアント側でも通信における対策はもちろんしています。
サーバを増設すればいいわけではない
上記のような環境下で、ユーザー様の満足度を上げるためにサーバの増設を考えると思いますが、ただ増設すればいいというわけではなことをここに付け加えておきます。
オンラインゲームにおけるサーバ運用は重要な要素のため、お金をかけて解決することも重要になりますが、サーバ増設に伴うiDC関連費用は、利益に直結するという問題もあります。
(要は金がかかるということです)
弊社のIR資料を見ていただくとわかりますが、これだけのトラフィック数を捌き切っている中で、iDC関連費用は全体の中でも数%と非常に低い割合になっています。
仮に月々に大幅な費用削減を実現できたとすると、年間で12倍の「利益」に繋がることになります。
これは、サーバサイドエンジニアやインフラエンジニアの努力の賜物であり、わかりやすい数字でのパフォーマンスかと思います。
これからのサーバサイドエンジニアに求められる資質とは
エンジニアを求める企業が非常に多い中で、これからのサーバサイドエンジニアに求められる資質は何か?を考えた時、これらの能力があるエンジニアは非常に市場価値が高いと考えています。
デザイナーやクライアントサイドエンジニアのような、明らかに目に見えるパフォーマンスが出しにくいサーバサイドエンジニアにとって、自分自身の価値創造の指標として考えるべき項目であり、少なくともその視野は持つべきです。
- 与えられた課題を技術で解決すること(トラフィックを捌く、等)
- その課題解決を技術を用いて適切なコストで実現すること
前職の経験上、サーバサイドエンジニアは、PMを目指すという選択肢から離れられない人も多いのが実際のところです。
しかし、上記のような指標を元に業務に就き、ステップアップすることができれば、それこそ「一人でなんでもできる」「利益を生み出すことに貢献できる」エンジニアになれるのではないでしょうか。
弊社に限らず、ゲーム会社にはこういった意識を持ったエンジニアが非常に多く在籍しています。
ただ技術を使うのではなく、正しい使い方をすることを覚えるためにも、インターン等で学生さん達に新しい発見の提供をしていきたいと考えております。
エンジニア新卒採用において、プッシュ型採用を行うべき理由
遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます。
2017年も、ゲーム業界に限らずエンジニアの採用が激化していきます。
また、就職活動を行う学生さん達も自分の今後のキャリアについて考えないといけない時期に入ります。
2018年度採用においては、既にエントリー募集をスタートしておりますが、学生さん達の動きが活発化していく中で、一人でも多くの方に興味を持っていただくべく、新年からアクションを起こしています。
弊社では、Be-arsという採用メディアを運営しておりますが、その中で「7つのブレない採用宣言」というものを掲げさせていただきました。
全てにおいて理由を持って宣言をしておりますが、その中でもエンジニア採用において以前より行っている「プッシュ型採用」についてまとめました。
なぜプッシュ型採用をするのか?
一言で言えば、「実力のある・伸び代のあるエンジニアの卵達に興味を持ってもらうため。」これにつきます。
ここ数年、ITテクノロジーを利用した製品やサービスを提供する企業では、エンジニアのニーズが非常に増えており、就職する学生さん達には消化しきれないほどの情報が流れます。
会社規模や業界、テクノロジー、製品分野等、様々な軸で会社を選ぶことができる中で、ゲーム業界の一企業に興味を持ってもらうためには、通常の採用方法をしているだけでは効果が出ないのが正直なところであり、そういった学生さんの耳に会社の魅力を伝えるためには、ただ口を開けて待っていては意味が無く、攻めの採用(=プッシュ型採用)を進める必要があると考えるからです。
弊社においては、ユーザーにエンターテインメントを提供するというミッションがあり、そのためには高品質なサービス提供が必要不可欠です。
そのため、技術的な成長や任される裁量が多く、若いうちから仕事を任されることが当たり前のようにあることから、エンジニアのファーストキャリアとしては非常に魅力的な環境を揃えていると自負しています。
しかし、そのような環境を揃え、実際に活躍している人材が多数いたとしても、相手に届かないと意味がない。
その情報を届けるためにプッシュ型採用を採用しています。
なぜ、ゲーム開発において技術力を重視しないといけないのか?
エンジニアの採用において、技術理解度は重要な指標となります。
便利なゲーム開発エンジンも普及し、比較的カジュアルに開発をすることができるようになりましたが、ユーザー様がより長く楽しんでいただけるサービスを提供するためには、テクノロジーが必要なためです。
図解:ゲーム開発にテクノロジーが必要とされる理由
スマートフォンゲーム市場が成熟していく中、今後は今まで以上にユーザーニーズをより考慮した開発をしないといけません。
しかし、ただ「面白いもの」を作るだけでは意味がなく、「当たり前を当たり前に」提供される必要もあり、その両面を解決するためには高いテクノロジーをもって形にするスキルを求められています。
上記の図解はあくまで例となりますが、
- 可能な限りきれいなグラフィック表現をする
- 過去にない新しいものを形にする
- より面白いゲームを実現する
- 安定して動作する動くゲームアプリケーションである
- ネットワークが安定し、コアタイムでも落ちないサーバ構築
- ユーザーのゲームプレイを優先し、メンテナンスタイムのないサービス提供
このようなゲームアプリケーションを、ユーザーの持つスマートデバイス上で表現するには、超えなくてはならない壁がいくつも存在します。
デバイスや通信環境が進化し、コンシューマ機並の性能を持ち、パケット通信の制限は事実上なくなりつつある。
また、より多くのユーザーが気兼ねなく遊べるゲームを作ることで、ユーザー数の増加とともに発生するトラフィックは莫大なものとなります。
そんな中でも、コアタイムにサービスが落ちることがなく、安心してクオリティの高いゲームを楽しむことができる。
これが一番ユーザー様が求めていることではないでしょうか。
これからスマートデバイスに限らず、VRやその他のデバイスも普及していく可能性があり、更にエンターテインメントの領域は加速度的に変化していくことが考えられ、今以上の技術領域への挑戦が待っています。
これを、楽しみ!やってみたい!と思え、成長しつつも形にすることができるエンジニアを揃えることが、人事として達成しないといけないミッションです。
長くなりましたが、このような理由で技術要素を重要な指標として置き、次世代を担うエンジニアを求め、プッシュ型採用を推進していく必要があると考えています。
コロプラ新卒採用ページ
若手エンジニアの教育に、リレーコーディングを導入するメリット
先日12月19日(月)に、東京工業大学准教授の森本先生とアカリク社の神前さんにご協力いただき、社内でリレーコーディングのイベントを実施しました。
私はリレーコーディングというものを初めて聞き、不安ながらイベントを実施させていただきましたが、かなり面白い・教育面での効果も見込る内容だと感じたため、まとめてみました。
リレーコーディングとは
事前に用意されたシステム上で、お題と使用言語を決め、リレー形式で各自1行ずつのコーディングを行うというものです。
お題は参加者のレベルに合わせて出題されますが、簡単なところでは「1から100までの合算値を出力する」等のゴールが設定され、順番にコーディングを進めていきます。
人のコーディングを見て読み解きつつ、正しいコーディングをする必要があり、やってみると結構盛り上がります。
実際のリレーコーディング画面。
左側の画面はソースコードが表示され、右側の画面にはチャットが表示されます。
お題は「入力された文字列に 「3」が含まれていれば, “BAKA”を表示する。」というもの。
今回のイベントでは、以下で実施しました。
なお、通常1人ずつ参加していくのですが、社員と学生で技術力に差があるため、チームを組むことになりました。
- 参加者:弊社社員3名、他社社員1名、学生8名
- チーム構成:社員1名・学生2名で1チームとする。
- 開発言語:C言語
- お題:
1."Hello World"を10回表示する。
2.1から100までの総和を求めて表示する。
3.入力された人名に"Hello"と返事をする。
4.入力された文字列に 「3」が含まれていれば, “BAKA”を表示する。
基本の重要性を再確認できる仕組みである。
リレー形式でのプログラミングとなるため、参加するエンジニアは人に見られること、正しいコーディングをすることを求められます。(間違えると詰むため)
普段当たり前のように行っているコーディングにおいて、改めて基本の重要性に気付くことができる機会になるのではないでしょうか。
仕組みから理解する機会が生まれる
表面的な理解だけでコーディングをすると相手へのバトンがうまく渡せなくなることがあるため、命令文やアルゴリズムの本質を捉える必要があります。
ライブラリを使用しているだけでは、本来なぜこういう処理をしているのか?を考えることがなくなりがちであるため、こういった機会から改めて深い理解が重要であると気付くきっかけになります。
可読性の高いコードを書く
1step単位で意図を理解させるようにコーディングをする必要があるため、どのように書けば読みやすいか?を考える必要があります。
自分のソースコードを読まれ、人のソースコードと比較されるという環境はなかなかハードルが高く、意識的に可読性の高いコーディングをすることの重要性に気付くきっかけになります。
今回は、社員と学生の混合チームでのペアプログラミングとなりました。
こたつで仲良く話をしながらリレーコーディングをします。自然と会話が生まれ、距離が近くなりました。
企業に導入するメリット
主に教育面での導入メリットを感じました。
上記にある通り、リレーコーディングをする上で基本の重要性を知るきっかけになることが最大のポイントです。
また、プログラミングという共通言語(?)を通して、コミュニケーションが発生し、お互いの強みや得意分野を知ることができる等、社員同士の交流にも有効です。
今回のイベントでは、新しい気づきがあり、今までやったことがないようなことでもチャレンジする意味があると感じました。
また、このリレーコーディングについては、社内だけでは実現しなかったものであり、企業だけでなく学校との連携も非常に有意義と感じさせられるものとなり、共有も兼ねて記させていただきました。